COLUMN · 2026.10.05

障害年金を受給中の住まい探し|賃貸審査の準備と親なき後の住まい

障害年金を受けている方やご家族から、「年金暮らしでも部屋を借りられるのか」「親が元気なうちに、子どもの住まいを考えておきたい」というご相談をいただくことがあります。

この記事では、障害年金を受給しながら住まいを探すときの準備と、使える公的なしくみ、親なき後の住まいの考え方を整理します。

1. 障害年金は「収入」として説明できます

障害年金は、等級に該当する限り続く公的な年金です。賃貸住宅の審査では、次のような書類で収入を示せます。

  • 年金証書
  • 年金額改定通知書・年金振込通知書(毎年届く、その年の年金額がわかる書類)
  • 年金が振り込まれている預金通帳(偶数月に2か月分ずつ振り込まれます)

注意:障害年金は非課税です

障害年金には税金がかからないため、市区町村の所得証明書(課税証明書)には収入として出てきません。所得証明書だけを出すと「収入がない」と見られてしまうことがあるので、年金の書類を一緒に出すようにしましょう。詳しくは障害年金は非課税で解説しています。

2. 審査の前に整理しておきたいこと

  • 家賃と収入のバランス:一般的に、家賃は月の収入の3分の1程度までが目安といわれます。障害年金のほか、給与や手当がある場合はあわせて整理します。
  • 家賃保証会社と緊急連絡先:多くの物件で家賃保証会社の利用が求められます。緊急連絡先になってくれる家族や支援者を決めておきましょう。
  • 年金の更新時期:有期認定の方は、数年ごとに更新の審査があります。次の更新時期を確認し、住まいの計画にも入れておくと安心です。詳しくは更新の注意点をご覧ください。

3. 住まい探しで使える公的なしくみ

しくみ内容
セーフティネット住宅障害のある方などの入居を拒まない賃貸住宅として登録された住宅です。国の「セーフティネット住宅情報提供システム」で探せます。
居住支援法人都道府県が指定した法人で、物件探しの相談や同行、入居後の見守りなどを行います。
居住サポート住宅2025年10月に始まった制度で、居住支援法人などが安否確認や見守りを行い、必要な福祉サービスにつなぐ住宅です。
公営住宅障害のある方がいる世帯に、優先枠や当選しやすくなる優遇を設けている自治体があります。

大阪府では、府のホームページで居住支援法人の一覧を確認できます。お住まいの市区町村の障害福祉の窓口や、相談支援事業所に相談するのもおすすめです。

4. 親なき後の住まいの選択肢

障害のあるお子さんと暮らすご家族にとって、「自分たちがいなくなった後、この子はどこで暮らすのか」は大きな心配ごとです。主な選択肢には次のようなものがあります。

  • 今の家に住み続ける:ホームヘルパー(居宅介護)などの在宅サービスを使いながら暮らします。
  • グループホーム(共同生活援助):世話人などの支援を受けながら、少人数で暮らします。生活保護世帯や住民税非課税世帯の方は、家賃の一部の補助(月1万円まで)を受けられます。
  • 一人暮らし:自立生活援助などのサービスで、定期的な訪問や相談を受けながら暮らします。

どの選択肢でも、毎月の生活費の土台になるのが障害年金です。お子さんが20歳になる前から障害がある場合は「20歳前傷病」の障害年金の対象になることがあり、本人の所得による制限もあります。詳しくは20歳前傷病の障害年金をご覧ください。

5. 住まいとあわせて考えたいお金と手続き

  • 障害年金の請求と更新:まだ受給していない方は請求を、受給中の方は更新の見通しを確認します。
  • お金の管理:本人だけでの管理が難しい場合は、成年後見制度や、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業を使う方法があります。
  • 財産の引き継ぎ:遺言や家族信託で、親の財産を子どもの生活に役立てる方法があります。

成年後見・遺言・家族信託などは、必要に応じて行政書士・司法書士などの専門家と連携してご案内します。

6. 当事務所でお手伝いできること

  • 障害年金の請求・更新の手続き
  • 賃貸の審査で使う年金の書類の確認
  • 住まい探しの公的な相談窓口や居住支援法人のご案内

ご家族からのご相談も、オンラインでのご相談もお受けしています。ご家族が障害年金の申請をサポートする際の注意点もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 障害年金だけの収入でも、賃貸住宅を借りられますか?
借りられる場合があります。障害年金は公的な年金で、年金証書や年金振込通知書で収入を示せます。家賃と収入のバランスや保証会社の審査によって結果は変わるため、セーフティネット住宅や居住支援法人も検討するとよいでしょう。
Q. 所得証明書に障害年金が出てきません。なぜですか?
障害年金は非課税のため、所得証明書(課税証明書)には収入として出てきません。賃貸の審査では、年金証書や年金振込通知書を一緒に出して収入を示しましょう。
Q. 物件を紹介してもらえますか?
当事務所は宅地建物取引業者ではないため、物件のご紹介や仲介は行っておりません。住まい探しについては、公的な相談窓口や居住支援法人などをご案内します。

FREE CONSULTATION

住まいのことも含めて、障害年金の受給と更新をご相談ください

受給中の方の収入書類の整理、更新の見通し、これから請求する方の手続きを一緒に確認します。住まい探しの相談窓口もご案内します。


※当事務所は宅地建物取引業者ではないため、物件のご紹介や賃貸・売買の媒介(仲介)は行っておりません。住まい探しについては、公的な相談窓口や居住支援法人などをご案内します。

※本記事は2026年10月時点の制度に基づく一般的な解説であり、個別の結果を保証するものではありません。個別の申請可否・受給可能性は個別事情により異なります。

執筆:東亮介(社会保険労務士/社労士登録番号 第27130052号)

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