視覚障害は、日常生活や仕事に大きな影響を与えるにもかかわらず、「自分は障害年金をもらえる状態なのか」と判断に迷われる方が非常に多い疾患です。網膜色素変性症・緑内障・糖尿病網膜症・黄斑変性など、目の病気はさまざまですが、いずれも一定の基準を満たせば障害年金の受給対象となる場合があります。大阪の障害年金専門社労士・東亮介が、視覚障害の障害年金について認定基準から申請の注意点まで詳しくご説明します。
1. 視覚障害で受け取れる障害年金の等級と金額の目安
障害年金には障害基礎年金(1級・2級)と障害厚生年金(1級・2級・3級)の2種類があります。初診日に国民年金に加入していた方は障害基礎年金、厚生年金に加入していた方は障害厚生年金の対象となります。
視覚障害における等級ごとのおおまかな年金額(2024年度・67歳以下の目安)は以下のとおりです。
- 障害基礎年金1級:年額 約102万円(月額 約8万5千円)
- 障害基礎年金2級:年額 約81万円(月額 約6万8千円)
- 障害厚生年金1級:基礎年金1級+報酬比例部分(個人差あり)
- 障害厚生年金2級:基礎年金2級+報酬比例部分(個人差あり)
- 障害厚生年金3級:報酬比例部分のみ(最低保障 約61万円)
受給額は加入期間や報酬によって変わるため、上記はあくまで目安です。また、お子さんがいる場合は子の加算が上乗せされる場合があります。実際の受給見込み額は年金事務所への問い合わせや、当事務所へのご相談でご確認ください。
2. 視覚障害の障害年金認定基準のポイント
視覚障害の認定基準は、主に視力と視野の2つの指標で判定されます。日本年金機構が定める基準は次のとおりです。
- 1級:両眼の視力の和が0.04以下のもの、または両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの
- 2級:両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの、または両眼の視野がそれぞれ10度以内かつ視野角度の合計が56度以下のもの(ゴールドマン視野計による)
- 3級(厚生年金のみ):両眼の視力が0.1以下に減じたもの
視力については矯正視力(眼鏡・コンタクトを使用した後の視力)で判定されます。また、視力と視野の両方に障害がある場合は、より重い等級で認定される場合があります。網膜色素変性症のように視野障害が主体の疾患では、視力だけで判断せず視野検査の結果が非常に重要となります。
3. 診断書で重視される項目(疾患特有のポイント)
障害年金の申請では眼の障害用診断書(様式第120号の4)を使用します。この診断書には視力・視野以外にも記載すべき重要項目が多くあり、医師に正確に記入してもらうことが認定に直結します。
- 矯正視力の数値:両眼それぞれの矯正後の視力を正確に記載
- 視野検査の結果:ゴールドマン視野計またはハンフリー視野計による測定値。網膜色素変性症では特にゴールドマン視野計でのV/4視標による測定結果が重要とされます
- 光覚・色覚の状態:視力数値だけでは伝わらない日常生活への影響を補足します
- 日常生活における支障の程度:一人での外出・読み書き・家事などへの具体的な影響
- 眼底所見・画像所見:疾患の進行度を客観的に示す重要な根拠
特に網膜色素変性症の場合、視力はある程度保たれていても夜盲(夜間の視力低下)や求心性視野狭窄(中心部のみ残る視野)が強く出ることがあります。このような場合、視野検査の結果が認定等級を左右することになるため、診断書作成前に検査をしっかり受けておくことが大切です。当事務所では診断書チェックリストをご用意し、主治医への伝え方もサポートしています。
4. 申請のハードルや陥りやすい誤解
視覚障害の障害年金申請では、いくつかの特有のハードルや誤解が見受けられます。事前に理解しておくことで、申請の失敗や等級の見落としを防ぐことができる場合があります。
誤解① 「眼鏡をかければ視力が出るから対象外」
矯正視力で基準を満たしていれば申請できます。矯正視力で0.04以下であれば1級の対象となる場合があります。「矯正しても見えない」という状態こそが審査の対象です。
誤解② 「視力はまだあるから無理」
視野障害の程度によっては、視力が0.1以上あっても2級・3級に該当する場合があります。視力と視野は別々に審査されることを覚えておいてください。
誤解③ 「初診日が昔すぎて分からない」
視覚障害は幼少期から症状が出ていたり、長年かけて進行するケースが多く、初診日の特定が困難になる場合があります。初診日を証明できる資料が不足していると請求が認められないことがあるため、早めに受診歴を整理しておくことが重要です。
誤解④ 「障害者手帳がなければ申請できない」
障害年金と障害者手帳は別の制度です。手帳を持っていなくても障害年金の申請はできますし、逆に手帳を持っていても年金の基準を満たさない場合もあります。
申請のタイミングに注意
障害年金には認定日請求(障害認定日から1年以内)と遡及請求(認定日から1年以上経過した後に申請)があります。遡及請求が認められれば最大5年分の年金を一括受給できる場合がありますが、時効により受け取れない期間が生じることもあるため、できるだけ早い相談をお勧めします。
5. 当事務所の視覚障害対応の特徴
当事務所(東亮介社会保険労務士事務所)は、大阪を拠点としながら全国の視覚障害をお持ちの方の障害年金申請をサポートしています。遠方の方もオンライン・電話・郵送にて対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
- 障害年金専門の社労士が対応:一般の社労士とは異なり、障害年金に特化した知識と経験を持っています
- 視野検査・診断書の内容確認:眼科での検査方法や診断書記載内容について、受給につながる観点からアドバイスします
- 初診日の調査サポート:カルテが廃棄されているケースや複数の病院を転院しているケースにも対応します
- 遡及請求の可能性を精査:過去の受診歴をさかのぼり、より有利な認定日での請求が可能かどうかを検討します
- 完全成功報酬制:年金の受給が決定した場合にのみ報酬が発生する仕組みです。着手金は不要ですので、経済的なご負担なくご相談いただけます
視覚に障害を抱えながら書類を集め、複雑な手続きを進めることは、想像以上の労力が必要です。当事務所では、書類の収集から年金事務所への提出までできる限りの手続きを代行し、皆さまの負担を軽減することを大切にしています。
6. よくある質問(視覚障害の障害年金)
Q1. 網膜色素変性症ですが、まだ視力が0.3あります。障害年金はもらえますか?
視力だけで判断するのは早計です。網膜色素変性症では視野狭窄が先行して進行することが多く、視力が0.3あっても視野が著しく狭い場合は2級に認定される可能性があります。まずは視野検査の結果をご確認のうえ、当事務所にご相談ください。
Q2. 緑内障で片方の目だけ視力を失いました。障害年金の対象になりますか?
障害年金の視覚障害認定は両眼の状態をもとに判定されます。片眼の視力がゼロでも、もう一方の眼の矯正視力が高い場合、両眼の視力の和が基準値を超えることがあり、障害基礎・厚生年金1・2級には届かない場合があります。ただし、厚生年金加入中の方は3級(両眼視力の和が0.1以下)に該当する可能性もありますので、詳しい状況を伺ったうえで判断することをお勧めします。
Q3. 糖尿病網膜症で視力が低下しています。初診日はいつになりますか?
糖尿病網膜症の場合、初診日は糖尿病と診断された日(または初めて糖尿病で受診した日)とされるのが原則です。眼科を初めて受診した日ではない点にご注意ください。初診日の特定は障害年金の受給可否に直結するため、慎重な確認が必要です。
Q4. 障害年金を受給しながら働くことはできますか?
可能です。ただし、障害厚生年金3級の場合、就労の状況が審査に影響することがある場合があります。また、65歳以降は老齢年金との調整が生じるケースもあります。就労しながら申請をお考えの方も、当事務所にご相談ください。
Q5. 大阪以外に住んでいますが、相談・依頼はできますか?
はい、当事務所は全国対応しております。ご相談・お手続きはオンライン(Zoom等)・電話・郵送で進められますので、北海道から沖縄まで、どちらにお住まいの方でもお気軽にお問い合わせいただけます。
7. まとめ
視覚障害による障害年金は、視力と視野の両方の基準をもとに等級が決まります。網膜色素変性症・緑内障・糖尿病網膜症・黄斑変性など、疾患の種類によって認定のポイントが異なるため、専門的な知識を持って申請を進めることが大切です。
「自分は対象になるのかどうか分からない」「申請を一度断られた」「手続きが複雑で進められない」――そのようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。初回のご相談は無料で対応しております。大阪を拠点に全国の皆さまの障害年金取得をサポートする専門社労士・東亮介が、丁寧にご状況を伺い、受給の可能性を一緒に確認させていただきます。
目の病気と向き合いながら毎日を過ごされている方が、受け取れるはずの年金をしっかり受け取れるよう、当事務所は全力でお手伝いします。どうぞ一人で抱え込まず、まずはお気軽にお問い合わせください。
※本記事は一般的な解説であり、個別の結果を保証するものではありません。診断・受給可能性は個別事情により異なります。
執筆:東亮介(社会保険労務士/社労士登録番号 第27130052号)